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2008.7.1
睡眠時無呼吸症候群と関連疾患【副院長】

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は生活習慣病(高血圧、脳卒中、心筋梗塞など)の合併率が高く、無呼吸をおこしたときだけ不整脈を起こしたり、無呼吸から回復して大きな呼吸(いびき)をするときに血圧が200くらいまで上昇したりすることもあります。

心筋梗塞を起こした人の30%、脳卒中を起こした人の50%、高血圧の人の30~50%、糖尿病がある人の30%SASがあるといわれています。

1.SASと高血圧

SASは高血圧の独立した危険因子と考えられており、高血圧合併症として左室肥大を呈することが多く、心不全のハイリスクです。

 

2.SASと糖尿病、高脂血症

閉塞性SASでは肥満とは独立してインスリン抵抗性を引き起こしてきます。それは夜間呼吸抑制による血中の酸素飽和濃度の低下がホルモン異常や代謝異常を引き起こすためと考えられています。つまりSASはインスリン抵抗性を介して、糖や代謝異常にかかわり、2型の糖尿病や高脂血症を発症する危険を高める可能性があります。

 

3.SASと脳血管障害

脳卒中患者の約60%SASの合併が証明され、SAS患者に脳卒中の合併頻度が高いと考えられています。SASにおける脳卒中発症の機序として、無呼吸による脳血流障害、カテコラミン過剰分泌、血小板活性化、高フィブリノーゲン血症などが考えられています。

 

4.SASと心疾患

最近ではSAS自体が心疾患の発症及び進行に直接的に関与するメカニズムが明らかにされつつあります。心疾患に対する治療のひとつとしてSASを治療するという認識がもたれるようになってきました。

不整脈においてもSAS治療による不整脈の改善や不整脈治療によるSASの改善などの報告があり注目されています。

 

5.SASと肥満

肥満者におけるSASの発症は非肥満者の3倍以上あるという報告からも肥満は最も重要なrisk factorです。欧米に比べ肥満者の少ないわが国において、中壮年におけるSASの有病率は3~4%以上と他疾患と比較して高いのですが、これは東アジア人特有の顔面骨格構造がSASを生じやすい病態を作っているためといわれています。

この20年間で約1.5倍もの肥満者人口の増加をきたしているわが国において肥満と特徴的な骨格構造の相乗によりSAS患者はさらに増加していると考えられます。

 

6.SASとその他の合併症

SASの人が昼間の眠気が原因で交通事故を起こす頻度はSASのない人に比べて7倍といわれています。ただしSAS患者が全員昼間の眠気をきたすわけではなく、またSASの治療が適切に行われれば年間発生率は非SAS群と同等のレベルまで低下することがわかっています。

 

7.SASの生存率

中等度以上のSASの人を無治療のまま放置すると健常人に比べて生存率が低下するという報告もあります。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は簡単な検査で調べることが出来ます。

もしご心配でしたら一度かかりつけ医にご相談下さい。

  

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